大嫌いな歯医者を克服!障がい者歯医者の対応に感動
息子は感覚過敏もあり歯医者に連れて行って治療するのはかなり困難でした。
視覚過敏、聴覚過敏、味覚過敏があり歯医者ではそれが全て揃っています。
始めは一般の歯医者に通っていましたが、
「うちの子は自閉症です」と説明しても対応に困られますし、
結局は私が馬乗りになり治療をする状況で、親子とも精神的に消耗していました。
そこで、精神科の担当医に教えてもらった障がい者歯医者に行くようになりました。
障がい者歯医者はどんな配慮をしてくれるのか
- 今から何を使ってどういうことをするのか、実際に見せながら説明することで不安をなくし、説明してくれます。治療の順番を伝える絵カードや視覚支援カードなどを利用することもあります。
- 治療中の姿勢を保つためにクッションなどを利用したり、安全のために、身体が不意に動き出さないようなコントロールを行ったりします。
- 知的な遅れのある人には、診療室、スタッフ、器具や治療に慣れるよう治療をすすめてくれます。
- 治療が困難な場合は点滴注射と安定剤などを利用して、ウトウトしたリラックスした状態で治療することもあります。
初めての治療
初めて行った時は椅子にも座れず逃げ回っている状態でした。
しかし、治療してもらわないといけない状況で動いたら危ないため、
体をネットで包んでの治療になりました。
包んだりする場合は、説明を受け承諾書を書きます。
それはそれは見てられないくらいパニックになって、かわいそうでした。
包まれていることで安心する方もいるようです。
息子は結論から言うと今まで10回ほど経験して4回目には椅子に座れるようになり
徐々に治療に慣れていきました。
実際に治療してもらって対応に感動
- 今から何を使ってどういうことをするのか、実際に見せながら説明することで不安をなくし、説明してもらえます。
- 数を数えながら治療を行うことで、終わる見通しを立ちます。今の状態がどれくらい続くのかわからないということも不安になってしまうからです。例えば、「1、2、3、…」と数えながら「10」まで歯みがきをすると、「10になると終わる」ということがわかってもらえるので安心につながります。
- 簡単なことや刺激の弱いことから始めて、次第に難しさや刺激の強さを上げていく方法です。座って歯みがきができたら、次は診療台に寝ながら歯みがきをしてみる、それができたら次はミラーで口の中を見せてもらう…というように、ステップアップしていきます。
一般歯医者では、少し治療してまた次回にと何回か通うこともありますが、
特別な場合以外は、その日に終わらせてくれることが多いのでとても有難いです。
大嫌いな歯医者を克服!
何度かスモールステップで進めていくうちに、今日は椅子に座ることができた!
20数える間、口を開けれた!泣かずに頑張れた!と成功経験を重ねていきました。
それが息子の自信になりました。
今では痛くない?大丈夫?と不安にはするものの、
我慢強くなり、通常の麻酔をして2本抜歯する経験もしました。
終わった後は、「すごく頑張ってたね、びっくりしたよ!本当に偉かった」と褒めています。
子どもが歯医者のイメージを持てることが重要
子どもは歯医者のイメージを持てていないと不安になってしまいます。
そうならないために歯医者の前向きな情報を事前に与えてあげることが重要になります。
- 歯医者の本を読んであげる
- 歯医者の道具を見せてあげる
- 歯医者の思い出を話してあげる
子ども向けの歯医者の本はたくさん出ているので、できるかぎり前向きな本、歯医者に行きたくなるような本を読んであげるようにしてあげましょう。
歯医者で使う道具や器具を事前に見せてあげることはでききません。本の中に出てくる絵で良いので、こんな道具を使うんだよと教えてあげると、初めて体験する物から以前に教えてもらった物に変わるので、受け入れ易くなります。
自閉症の子は極端な偏食があったりで、虫歯を誘発しやすく虫歯のリスクが高くなる傾向にあり、歯科を受診することになる可能性は高いと考えられます。
虫歯が重症化してからの受診では、本人が歯科医院に慣れる間もなく治療しなければならなくなり、歯科医院を受診した時には全身麻酔などの対応が必要になるケースもあります。
そのために自閉症スペクトラムの診断がついた時から、虫歯が無くとも早期に歯科医院を受診して慣れた歯科医院を作る事が重要であると思います。
最後まで読んで下さりありがとうございました。