障がい児の「きょうだい」の道のり
自閉症の息子には2つ上のお姉ちゃんがいます。
世間や家族の中で障害をもった子にスポットを当てがちですが、今回はその「きょうだい」の気持ちや今後について書いてみたい思います。
きょうだいは障害を理解しているのか
うちの長女はもう小学3年生なので理解しています。
それは長女が幼稚園の時代から、りんはみんなが行く幼稚園に行かない、私が毎日母子通園をしていたことから何となく他の子とは違うのかなと感じていたと思います。
いつもママが色々悩んで手を焼いているのを知ってみていました。
長女の幼稚園のイベントに行けないこともあり、あまり構ってあげれない時がほどんどで寂しい思いをさせてしまい今でも涙が出そうになります。
小学生になると長女の方からりんの障がいについて聞いてくるようになりました。
丁寧に説明してきました、長女はびっくりした様子もなく「そうなんだ〜、そんなの私もあるよ!個性やん!」のような捉え方。
長女の中では、生まれた時からずっと一緒だったからでしょうか。障がいなんて関係なく、りんはりんなんです。
長女は心理士みたい
りんは会話が偏っているので私の知らないゲームの話ばかりしてきます。
私が長女に「りん、学校でもゲームの話ばかりしてるんやろうな…」と言うと、
長女は…
「りん部団でもゲームの同じ話ばかりして、みんなから??って感じの顔されてるよ!」
「だから、私ははっきりとその話もう飽きたから!って言うねん。」
「でも、その後はあえてりんが知ってる話題をこっちから振るねん。例えばカレーの具何が好き?とか。」笑
「じゃあ、他の子も入ってきて、りんも答えられて、失敗した経験を作らないようにしてあげてる、そうしたらりんも傷付かず話題に入れるやろ。」
それを聞いて、心理士か?!療育勉強してんのか?!とビックリしました。
そんなこと誰に教えてもらったん?って聞いたら「ママやん、いつもやってるやん」っと。
嬉しかったです。しっかり見ていてくれてるんですね。
私にもこんなアドバイスをしてくれます。
私がマイナス思考なことを言った時に、
長女は「ママは何でいつもそんなマイナス思考なこと言うの?」
私「そのマイナス思考な考えで39年間きたもん。」
長女「39年目でマイナス思考だと気づいたんだから、ここからなおせばいいねん、良かったと思いなさい。」
はい、先輩ありがとうございます!って感じでした。
そんなこと教えたわけでもなく、小学生ながらそんな考え方が出来る、人を思いやり元気にさせる力を長女は持ってくれているみたいで、感動しました。
きょだいの将来のこと
そんな長女には幸せになってほしい。
旦那とこんな話をしたことがあります。
長女が結婚することになった時に、自閉症の弟がいることが分かって向こうの家族から反対を受けたらどうしよう…
旦那は「長女には申し訳ないけど、そんなこと言う家族とは付き合いしていけない」と。
確かに…でも、長女の気持ちを考えたら辛い。
そして、結婚が決まった時の顔合わせでは弟のことをどのように伝えるのか…。
全く迷惑かけるつもりはないですが、もしかしたら少し助けてもらうことがあるかもしれない。
長女は長女の人生があるので、親が亡くなった後、弟の面倒を見てくれとは言いたくない。
そのために、今、りんが自立できるように頑張っているのです。
私は今の時点で、りんは自立できると信じています。
でもお金の管理や、自分だけでは解決出来そうにないこと相談したい時に、長女に相談にのってあげてほしい。
これは障がい関係なく健常者のきょうだいでも言えることですね。
でも、将来りんには友達が1人もいないかもしれない、詐欺師に騙されるかもしれない、こわい薬を勧められるかもしれない、普通だったら分かることが判断つかないことが出てくるかもしれません。
そんな時に信用できるのは、今のところ家族だけなんです。
将来のことを長女に話した時に「私の家の近くのマンションにでも住ませるわ!」っと言ってくれていますが、長女も大人になってくると、障がいの弟を持つということをもっとリアルに感じてくるかもしれません。
今、将来のことをあれこれ考えても、その通りにいかないかもしれないので、無駄かもしれませんが考えてしまいますね。
とりあえず今はりんがしっかり自立できること。そのために日々頑張っていくしかありません。
きょうだいを甘えさせてあげよう
いつも障がいの子が中心の家族の中で、1人で自分の感情を出せずに苦しんでいるかもしれません。
普段、弟に手がかかっている時は「お姉ちゃんだから我慢してよ」などと言ってしまうこともあります。
うちの長女は私と2人で出かけた時は「あれ欲しい、これしたい」など、弟がいてたら絶対に言わないわがままを言います。
嫉妬や寂しさ、孤独感、自己固定感が低いまま大人になってしまう可能性もあります。
私もなかなか出来ずいつも反省しているのですが、きょうだい児の方に注意を向けて、いっぱい甘えさせて時間をとってあげることが大事だと思っています。
まずは、一緒に寝て、一緒に買い物して、一緒に絵を描くことから始めようと思っています。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。