母子通園で1番辛かった試練を乗り越える

成長日記

母子通園で1番辛かった試練を乗り越える

自閉症の息子りんとの母子通園で1番辛かった出来事。

それは療育の担任先生から与えられた試練で

りんが1番苦手としていた「牛乳」を飲むこと。

そんな苦手なものを無理に飲ます必要がない!というのはごもっともで

私も始めはそう思っていたのですが、りんが日々苦労しながら

牛乳を飲めるようになった時から不思議なことに色んな面で伸びたという話です。

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療育の担任先生の紹介

この道30年ほどのベテラン先生です。

療育の担任の先生は正直めちゃくちゃ怖ったです。

親が子供を見てなくて他のお母さんと雑談をしていたらめちゃくちゃ怒られます。

設定保育(例えばお絵かき、制作など)の時には

今回はどのような狙いで子供に関わったらいいのかなど1人ずつ質問されます。

あまり表情を変えないというか療育的には良いのかもしれませんが

子供たちも親もまあまあピリピリしています。

でも、成長が見れた時はとても褒めてくれます。

先生からの相談

ある日、こんな相談をされました。

先生「お母さん、りんくん牛乳を飲ませたいと思う?」

私「偏食がありますが、そこまで牛乳にだけこだわっているわけではないので、どちらでも良いです。」

先生「牛乳にこだわっているわけではなく、実はなんでも良いねん。りん君が1番苦手としているものが良いかなと思って。ちょっと出来るか分からへんけど、任してもらって良い?」

私「はい…。」??

私も意味があんまり分からなかったのですが、とりあえず「はい」と言ってしまいました。

牛乳を飲むという試練

りんは牛乳が大嫌いです。

でも毎日牛乳が出ます。

牛乳が出た瞬間、飲まずに「ジャー」と捨てます。

一口もペロっともダメです。

先生から「りん君。牛乳一口だけで良いから飲んでみたら?」

今までそんなことも言われた事がなかったのでその時点でパニック。

「嫌だ!!」

いつも通り捨てようとした時に止められてまたパニック。

先生が私に

「お母さん、何があっても今回は一口飲めるまで終わらないで。」と言われました。

すでに周りは飲み終わってお散歩の準備。

りんも行きたがっていましたが一口飲めるまで行けません。

先生は残酷にも私たちを追いて散歩へ出かけてしまいました。

りんは大パニックの大泣き。

次の設定保育も参加させてもらえず、ずっとパニックで大暴れです。

これに何の意味があるのか…。私も辛くて泣いていました。

この状況が1週間くらい続きました…。

飲むまで保育に参加出来ない。母子ともに辛かったです。

ついに牛乳を一口飲んだ!

今日もいつも通りパニックだ…、しんどいわ〜と思っていました。

その日はりんが比較的落ち着いていて、次の保育内容が気になっている様子でした。

すると、自分からいきなり一口牛乳を飲んだんです!!!!

「先生!!!りんが飲みました!!」と言うと

先生からたくさん褒めてもらって私にも抱きしめられて。

何かで優勝したようなシーンで何じゃこれ?笑

って思いましたが、何かから乗り越えられた気がしてとても嬉しかったんです。

そこから毎日、一口飲めるようになり、今度は半分飲むようになり…。

そこでまたすごく褒めてもらって、全部飲めるようになりました。

試練を乗り越えてから色んなところが伸びた

奇跡が起きたような感じでした。

あの苦手な牛乳を飲めるようになってから色んなところが伸びたんです。

  • 偏食がなくなった。
  • 母子関係が良くなった。
  • 先生との関係も良くなった。
  • 難しいことでも1度チャレンジできるようになった。
  • 自分に自信がついた。
  • 自分の要求が通らないこともあると我慢できるようになった。

なぜ伸びたのか…。

先生から詳しい説明は受けれなかったのですが

恐らく問題行動を減らし、好ましい行動を増やすことを教えることができるABA療法のようなものだったのではないかと思います。

【行動の原理1】強化/好ましい行動を増やす、維持するために有効な手続き

【行動の原理2】消去/問題行動をやめさせたいときの基本となる手続き

【行動の原理3】弱化(罰)/嫌なこと(不快)を与えることで、行動を減らす手続き

先生からは「母子共にしんどかったやろうけど、あれからかなり伸びたね〜」

「牛乳じゃなくても良かったんやけどな…」

先生の中では「この子は今だ!」という時期があるようです。

ベテランの先生はやっぱりすごいです。

 

大嫌いな牛乳を飲むという試練。

忘れもしないくらい母子共に辛い試練でしたが

2人で何かの壁を乗り越えた感じが1番嬉しかったです。

 

最後まで読んで下さりありがとうございました。

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