自閉症の息子〜言えない気持ちを「文字」で伝える
自閉症の息子は言葉が遅れています。
簡単な会話はできますが、長文となると理解も話すことも難しいです。
そんな息子は小学校の支援級ですが文字を覚えました。
最近、辛い事があったりパニックになりそうになると
手紙で気持ちを教えてくれるようになりました。
パニックを起こしそうになった時、手紙で伝えてきた
2人でいつも通り学校の宿題をしていた時。
最近、足し算ばかりしていたので引き算をした時に
以前出来ていたはずなのにすっかり忘れてしまった様子でした。
その時に私が「忘れてしまったの?!もう一回計算カードからやり直ししないと!」と
怒ったつもりはなくても、息子自身は怒ったように聞こえたのでしょう。
その場から逃げて泣いていました。
ここでいつもなら…パニックを起こし、押し入れに入り出てこなくなります。
今回は紙と鉛筆を持って何か書き始めました。
この書いた用紙を私に見せにきました。
「ママきらい、やくそくしたじゃん、おしえてよう」
よく考えれば、今まで息子からこんなマイナスな言葉って聞いた事がなかった。
いつも小さい子のように感情が先に出て泣いたり怒ったり
自分の思いは聞いた事がなかった…。
ひらがなの練習をしている時に
止めるところを止めないで適当に書いてるように見えたので注意すると…。
また紙に文字で
「それができない」
と教えてくれました。
私もバカです。
そこで初めて適当に書いているんじゃない、やろうとしていても力が入らなかったり細かい動きがまだ出来ないんだと気づいたんです。
文字を書くというコミュニケーション方法
誰かに教えてもらったわけではなく
本人はなぜその方法をとるようになったのかは分かりません。
楽しい事は言葉として出るのに、辛い事は言葉としては出ないんです。
会話が困難な重度の自閉症を抱えながら作家として活動する東田直樹さんも
自らの内面をパソコンおよび文字盤ポインティングで
コミュニケーションを取られています。
言葉として伝えられないだけで
普段から本人は色んな思いを抱えて伝えられず、しんどい思いをしていたのかもしれません。
そういう意味では文字を覚えて書けるようになって良かった。
本人が言葉以外のコミュニケーション方法を見つけられました。
切り替えが早くなった
今までパニックを起こすと
押し入れや狭いところに入りクールダウンをしようとしていました。
出てきてはまた入りの繰り返し。
これでも幼少期に比べたら自分でクールダウン出来るようになったので楽になりました。
最近、文字で伝えてくるようになってから
切り替えが早くなりました。
書いている時は泣いていますが
それを私に見せにくると、気が済んだ様子でまた向き合おうとしてくれます。
その手紙を見て私も「そうやったんか、分からなくてごめんね」と言えるからかもしれません。
最近では言葉以外のコミュニケーション方法がたくさんあります。
言葉が話せなくても、絵カード、メール、書く事で伝えられたらそれはそれで良いんです。
何より辛いのが自分の気持ちを伝えられない事、ため込んでしまう事です。
私自身も話す事は苦手で、メールで伝える事が多いです。
息子は学校でも今後この方法で自分の思いを伝えていく事があると思います。
この方法を自分で見つけられた事が何よりすごい!!
最後まで読んで下さりありがとうございました。