刺激的なタイトルになりましたが小学生の子供を持つ親として1つの注意喚起として体験を書こうと思います。うちはりんが自閉症ですが2つ上にお姉ちゃんがいます。
この子はとても優しくりんの事をよく理解してくれています。
りんと遊ぶときはどうすればりんも一緒に楽しく遊べるのか?という事まで考え遊んでくれています。ただ優しいがゆえに少し気が弱い部分があります。友達に言われた事を気にしてる事もよくあります。
そんなお姉ちゃんが去年「地元のバドミントン教室に通いたい」と言い出したのです。
地元の運動クラブ
子供が「したい!」と習い事を始めるときなんて言いますか?
どこの地域でもあると思うのですが私が住んでいる地域にはバスケットやバドミントンなど月謝が1,000円という超低価格で習える運動教室があります。
クラスの何人かはその運動教室に所属しておりクラスでも運動教室に所属しているメンバーで仲良くグループを作る事もあるみたいです。仲のいい友達がその運動教室に通っていれば自分もやってみたいなと思うのは至極当然の事で娘も「バドミントンをやってみたい」という思いに至ったのかもしれません。
私はやってみたいと思う事はどんどんすればいいと思っています。ただその時は
やるからには出来るようになるまでやって欲しい
とも思っていました。子供の頃から親に「最後までやりなさい!途中で投げ出すな!」と教えられて来ました。なので娘にも「途中で投げ出さないように頑張りなさい」と言いました。その時は娘も「うん!頑張る!」と言っていました。スポーツを通じて気の弱いところも少しは強くなってくれるといいなと思っていました。
地元の運動教室の現状
習い事を始める前にバドミントンをやっていた同級生の親御さんからは「子供達も楽しく親もアットホームな感じでやってるから気軽に参加してよ!」みたいな感じで誘ってくれたのでこちらもホイホイと「じゃ参加させて頂きますねー♪」とバドミントン始めたのですがいざバドミントンを始めると親はとても大変だと分かりました。
親がしないといけない事
普通の習い事のように子供を預けてはい!おしまい!という訳にはいかないんです。月謝が安い分すべて親がする事になります。「はぁ?当たり前やん」と思われる方もいらっしゃると思いますが子供の頃からスポーツもせず部活もせず生きて来た私には衝撃でした。お金払って誰か雇えば?って感じです。
地元の運動クラブの闇
始めたのはいいがまだ小学生にもなっていないりんを1人留守番させる訳にもいかずママはりんを連れ娘と一緒にバドミントンに参加してくれました。小さい子を連れたまま子供達と一緒に会場設営をし、シャトルを拾い、コーチ監督のお世話をして会議にも出てと、とても大変だったと思います。
ですが本当の闇はそこじゃなかったんです。
そのバドミントンクラブではコーチや監督を神様のように扱い食事や飲み物まで準備します、そして古株の上級生のバドミントンの上手な子供の親御さんが保護者のリーダー的な存在で周りの親御さんたちに指示を飛ばすのです。
「監督の飲み物はまだなの?!」
「コーチに来て頂いてるのですぐに飲み物持って行って!」と…
ですがそのリーダー的な存在の親御さんは保護者会の会長でもないのです。会長は別の方。会には監督やコーチのお世話をしないといけないという会則もなければ入会した時の説明でも聞いていませんでした。それにもし私が監督だったとしてもそんな風に扱われるのはとても気が引けて嫌です。自分の飲み物くらい自分で持って行くし飲みたい時に自分で飲みます。
バドミントングラブには共働きや仕事で子供達と一緒に準備したりコーチや監督のお世話を出来ないご家庭も入会しています。リーダー的存在のお母さんとその古株グループのお母さんたちはバドミントンの練習後に集まって会場の準備や監督のお世話が出来ない家庭の事を「いつも送り迎えだけで何様なの?」と不満を言うのです。
その光景は会社という組織で仕事をしている私にはとても不思議な光景でした。
これを読んで私と同じ様に違和感を感じる方も多いと思います。通常仕事でルール決めも曖昧で担当も役割もはっきりしない状態なんてありえない。その状態を改善もせずに不満や陰口を吐き出すなんてそんな職場すぐにやめちゃいますよね!私はなぜこんな状態で運営しているんだろうととても不思議でした。
その時に知り合いのブロガーさんがブログに書いていたある言葉を思い出しました。
「お金はすべてを浄化するがお金が絡まないコミュニティーは恨みやよどみを貯めていく」ゲリブロより
まさしくコレです!月謝の1,000円は子供達の練習用シャトル代と会場のレンタル代なのでコーチや監督は無償で協力してくださっているんです、そして練習の準備をしているお母さん達も出来る人たちだけでなんとかしようという訳なんですね。そういう事ではっきりとしたルールや会則もなく有志だけで運営されている。
無償だからコーチや監督も飲み物や食事を準備してもらっても当たり前(中にはそう思っていない方もいると思いますが)準備やお世話を長年、率先してしているお母さんがマウントを取る事が容認されているんです。おそらくコーチや監督は無償で協力しているという誇りがあるでしょうしマウントを取っているお母さんはいつも自分が一番協力しているという評価が欲しいのかもしれません。お金という分かりやすい評価がないのでそれぞれの主観的な思いが交錯しとてもややこしい事になっているのです。
逆にお金がコーチや監督、運営に支払われているクラブチームだと生徒の親御さんはお客さんになるので監督やコーチにそんな神様みたいな扱いをすることもないし、とあるお母さんがリーダー気取りでボスザルになる事もないのです。
そんな状況も知らず地元のバドミントングラブに入会した時のママは本当に大変だったと思います。コーチや監督が誰が誰かも分からずに入り、聞いた事もない暗黙のルールを押し付けられるのですから。体力というより精神的に大変だったと思います。
娘がバドミントンをはじめて
諦めないで出来る様になるまで!
私が休みの日はなるべく一緒に公園でバドミントンの練習をしました!簡易ネットも買い実践形式で練習。サーブやレシーブの練習はもちろん。背の高い娘が勝てる様に試合の作戦も一緒に考えたりました。
試合の日も仕事の休みを取って審判や応援に行きました。
娘はどうだったかというと元々のんびり屋さんなので一緒に練習はするものの私から見ると勝ちたいという気持ちはあまり感じられず試合では負けそうになると感情を抑えられず泣き出す始末…
それでも真面目な彼女は彼女なりに頑張って練習して試合でも泣かない様に我慢して出来る様になるまでという思いでやっていたと思います。私たちも必死に応援して一緒になって練習しました。
それから半年後、娘は起立性調整障害になってしまいました。
朝起きるとフラフラするというのです。血圧を測ると70台、流石に小学生でも低すぎるので学校を休ませて病院へ連れて行くと起立性調整障害ではないかという事。小児科の先生とも話し合い家でもママと話し合った結果、やはりバドミントンをはじめたから出来る様になるまで頑張らないといけないという思いが負担になっていると思いバドミントンをやめさせる事にしました。
バドミントンをやめてから
娘は血圧の低下も起こさず元気に過ごしてくれています。バドミントンをやっている時より家では明るく楽しく過ごしてくれていると思います。バドミントンというスポーツには向かなかったけど絵を描いたり折り紙を折ったり彼女は毎日クリエイティブに過ごしてくれています。
逃げてもいいという事
私は娘が病気になってバドミントンをはじめた時に娘と交わした約束を後悔しました。なんであんな約束をしたんだろう…と。今は元気で過ごしてくれているのですが危なかったと思います。心に傷を追ってずっと病気と付き合って行かないといけない状態になったいたかも知れません。
どこかでこんな言葉を見ました。
「逃げちゃダメだと思うのは人間だけ」
そうなんですよ!逃げちゃダメだと考えるのは人間だけなんです。自然界の動物は逃げる事を第一選択にしているわけです。逃げてもいいんですよね!辛かったり向いてない事なら逃げちゃえばいいんです。
習い事をさせてみてはじめて「子供をよく見て環境をよく見て状況を判断しないと大変な事になる」というとても勉強になった出来事でした。