早期のうちに診断をうけて特性を知ることで適切な対応が可能に
「あまり早いうちから発達障害だと決めつけるにはかわいそうでは?」「診断を受けとめなくても生活していけるのでは?」と思ったことはないでしょうか?
私は診断を受ける前に自閉症の症状をネットで調べては、診断されることが怖くて思っていました。
もちろん、発達障害が疑われる子も日々成長し、中には、発達障害の診断が微妙なくらいまで発達する子もいます。
なぜ発達障害を早期に診断する必要があるのか?
特性を知らなければ親は「なぜほかの子と同じようにできないのだろう」と悩み、いら立ちをつのらせることになります。
夫婦間の子育ての対する意見もすれ違いやすく、疲れも積み重なっていきます。
その結果、子どもに心にもない言葉をぶつけてしまったり、手をあげてしまったりするケースも出てきます。
一方、子どもといえば、叱られてばかりで自尊心が傷つき、いつも不安な気持ちになって、ますます親をいら立たせるような行動をとります。これでは悪循環。
早いうちから子どもの特性を理解し、適切な対応ができれば、子どもの心を安定させ、その子がもっている個々の能力を伸ばしていくこともできます。
発達障害は、早い段階で発見して適切な対応を行う方が、親も子もより日々を暮らしやすくなるのです。
診断を受けずに集団生活を送ると
私の友達の話です。
その子の特徴は多動で感覚過敏、他害もあり、うちの子もよく噛みつかれたことがよくあります。
それはお互い様なので全く気にしていませんが、3歳検診でひっかかり心理士さんに病院受診を勧められました。
お母さんは泣いていました。そして家族に相談したところ、
友達の旦那さんは「ただヤンチャなだけだ!俺も幼い時そうだった。病院に行って何もない大丈夫だと言われて帰ってこれわけないだろう。何かしら診断名をつけるに決まってるだろう」と。
友達の義母「診断名は一回つくと一生とれることはない。将来にも関わるから行かない方がいい。集団生活を重ねることで慣れてくる」と。
しかも義母は教師だそうです。教育者であるものが身内となるとそんな風に言うんだ…。教師は実際にはそんな風に思っているんだ…と言うことを知って私もショックでした。
その友達の子どもは小学生になりました。小学校生活の様子を聞くと
- 声が大きくクラスのお友達から迷惑だと言われている。
- 女の子のズボンを下ろして大問題になり、親に謝りに行った。
- 今だに他害が止まらない。
- お母さんがずっと教師や保護者に謝っている。
お母さんはすごく悩んでいました。
先日私に「療育して何かかわるの?」「うちの家族が診断をうけることを許してくれない。」と言っていました。
まだその段階なのか…と思いましたが、「家族の意見よりもお母さんと本人が1番しんどいから診断は受けた方がいいよ」と伝えましたが、多分まだ行ってないと思います。
ずっとモヤモヤ、お母さんと子どもが辛い思いをして怒ったり怒られたりすることを繰り返し悪循環です。
早期対応で二次障害を防ぐ
発達障害のある子どもは、その特性により、色々な困難を経験します。
一方、発達障害とともに生きていく中で、いろいろな悩みを抱えることによって生じる「二次障害」と呼ばれる問題もあります。
例えば自尊心が傷つけば、人前に出ることが不安になったり、自信がもてずに鬱的になることもあります。
中には引きこもりや不登校といった形であらわれる子もいるのです。
親としては発達障害という診断を受けることに戸惑い、二の足を踏んでしまうこともあるでしょう。
しかし、二次障害で子どもの問題を複雑にしないためにも、早めに専門家に相談し、その子の特性にあわせた支援の仕方を考えながら育てていく方がずっと子どものためになると思っています。
最後に
発達障害の子どもを持って「療育して何か意味があるの?」「自分の子がかわいいと思えない」と思うこともあるでしょう。私もありました。
でも、診断を受けて自分の子どもの障害を受け入れただけで凄いんです!
その勇気があるのと、ないのとでは大違いです。
そこがまずスタートになるからです。
最後まで読んで下さりありがとうございました。