椅子に座れない、ダラダラする子が姿勢を保つための対策
姿勢の発達が未熟であると下記のようなことが起きます。
- 授業中、椅子に座れない
- 全校集会で立っていられない
- 疲れやすくすぐにダラダラする
これに対して「姿勢を整えなさい」「ピシッとしなさい」といったことを指導されるのが一般的です。
しかし、その時はピシッと姿勢を正しても、すぐに元の姿に戻ってしまいます。
なぜでしょうか?
電車で眠っていて頭が傾いたのをきっかけに目を覚ますことは、誰ものが経験したことではないでしょうか。
また、電車が急ブレーキをかけたときに反射的にバランスをとるはずです。
これも無意識に姿勢がコントロールされている証拠です。
「姿勢」の中にも大きく分けると2つの機能があります。
- 抗重力姿勢
- バランス
抗重力姿勢(重力に負けるな)
下記のような運動が効果的です。
うつぶせで伸びる
アンパンマンが飛んでるポーズですね。
腹筋群の発達は、運動を調節する力(ブレーキ機能)を高める。
仰向けでまるくなる
ダンゴムシのポーズですね。
背筋群の発達は、運動を開始する力(アクセル機能)を高める。
- シャキッと座れる&立てる
- 手足や眼が使いやすくなる
- アクセル&ブレーキが成熟する
発達の法則①
「中枢から末梢」という発達の法則があります。
ここでいう中枢とは、体の中心部であるくびや体幹を意味します。
末梢とは体の末端である手足を意味します。
すなわち、体幹が安定することで手足が使いやすくなることを意味します。
また首が安定することで、頭についている眼の運動がなめらかになります。
バランス
- 傾きを感じて筋肉に入れる力を調節する。
- 体や足を上手にバランスが保てる位置に決める
発達の法則②
乳幼児のバランスの発達は、下記の順に発達します。
- 前後の方向
- 左右方向
- 回旋方向
これは、座る、立つ、歩くのすべてで共通する法則です。
中心軸の発達とラテラリティ
中心軸が定まると、手足を自由に動かせるようになってきます。
これは乳児期の発達を観察しているとわかります。
座位でバランスがとれるようになると、次第に手を自由に使うようになってきます。
また、次に手足の動きが自由になってくると、手足の動かし方にも変化が出てきます。
はじめは両手、手足を同時に動かしていたのが、徐々に右手と左手が異なる動きができるようになってきます。
次の段階として、右手と左手が異なる役割を担った動きができるようになります。
これをラテラリティの発達と言います。
ラテラリティとは?
ラテラリティとは、身体と一側が他側よりも優先的に用いられ、より優れた遂行をすることと定義されています。
すなわち利き手や利き足、利き目が決定してくることを言います。
一般的には、右利きの人は左脳が優位で、左利きの人は右脳が優位であるといわれています。
行動として、右手でスプーンやお箸を操作し左手でお茶碗を持つ、右手ではさみを動かし左手で紙を送る、右手でクレヨンを操作し左手で紙を押さえる、右手で鉛筆を操作し左手で定規を押さえるなど、生活や学習の基礎動作にも多数含まれるため、重要な発達のステップとなります。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。