椅子に座れない、ダラダラする子が姿勢を保つための対策

療育

椅子に座れない、ダラダラする子が姿勢を保つための対策

 

姿勢の発達が未熟であると下記のようなことが起きます。

  1. 授業中、椅子に座れない
  2. 全校集会で立っていられない
  3. 疲れやすくすぐにダラダラする

これに対して「姿勢を整えなさい」「ピシッとしなさい」といったことを指導されるのが一般的です。

しかし、その時はピシッと姿勢を正しても、すぐに元の姿に戻ってしまいます。

 

なぜでしょうか?

姿勢は意識して正すものではなく無意識にコントロールされるものであるからです。

電車で眠っていて頭が傾いたのをきっかけに目を覚ますことは、誰ものが経験したことではないでしょうか。

また、電車が急ブレーキをかけたときに反射的にバランスをとるはずです。

これも無意識に姿勢がコントロールされている証拠です。

 

「姿勢」の中にも大きく分けると2つの機能があります。

  1. 抗重力姿勢
  2. バランス
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抗重力姿勢(重力に負けるな)

抗重力姿勢が発達すると体幹が安定します。

下記のような運動が効果的です。

うつぶせで伸びる

アンパンマンが飛んでるポーズですね。

腹筋群の発達は、運動を調節する力(ブレーキ機能)を高める。

仰向けでまるくなる

ダンゴムシのポーズですね。

背筋群の発達は、運動を開始する力(アクセル機能)を高める。

体幹が安定すると…

  1. シャキッと座れる&立てる
  2. 手足や眼が使いやすくなる
  3. アクセル&ブレーキが成熟する

発達の法則①

「中枢から末梢」という発達の法則があります。

ここでいう中枢とは、体の中心部であるくびや体幹を意味します。

末梢とは体の末端である手足を意味します。

すなわち、体幹が安定することで手足が使いやすくなることを意味します。

また首が安定することで、頭についている眼の運動がなめらかになります。

バランス

  • 傾きを感じて筋肉に入れる力を調節する。

 

  • 体や足を上手にバランスが保てる位置に決める

発達の法則②

乳幼児のバランスの発達は、下記の順に発達します。

  1. 前後の方向
  2. 左右方向
  3. 回旋方向

これは、座る、立つ、歩くのすべてで共通する法則です。

中心軸の発達とラテラリティ

①中心軸が定まる
発達の法則でも述べたように、中枢から末梢へという発達の法則があります。
バランスの発達と中心軸が定まることは強い関係があります。
すなわち、「右へ傾いている」「左へ傾いている」といった経験を基に、「中心」がわかるということです。
②左右の手足が強調する

中心軸が定まると、手足を自由に動かせるようになってきます。

これは乳児期の発達を観察しているとわかります。

座位でバランスがとれるようになると、次第に手を自由に使うようになってきます。

また、次に手足の動きが自由になってくると、手足の動かし方にも変化が出てきます。

はじめは両手、手足を同時に動かしていたのが、徐々に右手と左手が異なる動きができるようになってきます。

③ラテラリティの発達

次の段階として、右手と左手が異なる役割を担った動きができるようになります。

これをラテラリティの発達と言います。

ラテラリティとは?

ラテラリティとは、身体と一側が他側よりも優先的に用いられ、より優れた遂行をすることと定義されています。

すなわち利き手や利き足、利き目が決定してくることを言います。

一般的には、右利きの人は左脳が優位で、左利きの人は右脳が優位であるといわれています。

行動として、右手でスプーンやお箸を操作し左手でお茶碗を持つ、右手ではさみを動かし左手で紙を送る、右手でクレヨンを操作し左手で紙を押さえる、右手で鉛筆を操作し左手で定規を押さえるなど、生活や学習の基礎動作にも多数含まれるため、重要な発達のステップとなります。

 

最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

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