ことばの発達

療育

ことばの発達

現状りんが困っていること、遅れていることは、特にことばの発達です。

  • ことばが遅い(2年ほど遅れ)
  • ことばの理解が出来ない
  • ことばで伝えられず手が出る
  • お友達と話さない
  • 説明が苦手

今回はことばの発達について書きたいと思います。

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ことばの出る仕組み

ことばの出る仕組みを水鉄砲に例えると、水鉄砲の口から出るのが音声言語、声に出すことば(speech)です。

ことばが音になってから口から出るためには、水鉄砲のタンクの中に水がたまっている必要があります。

たまっている水が、わかることば(Language)や概念です。

 

タンクの水が少ししかなくても、伝えたい気持ちがとても強く、強い力で引き金を引けば、それなりに相手に伝わります。

子どもは身振り手振りで伝えようとするかもしれませんし、ときにはそれが叩くという方法になってしまうかもしれません。

逆にタンクの水が満タンであっても、置いてあるだけの水鉄砲からは水は出てきません。

引き金を引くエネルギー、「伝えたい」というコミュニケーション意欲が必要です。

「言えることば」と「わかること」のつながり

言葉を土に埋まっている大根に例えると、土の上に出ている部分が「言えることば」、土に埋まっている部分が「わかること」です。

「言えることば」すなわち土の上に出ている部分を大きくしたい場合、土の中の「わかること」が大きく育っていることが大切です。

土の中の「わかること」は、「ことがらがわかる」ということの2つに分けられます。

毎日の体験、経験が「わかることがら」を増やしていきます。

ことがらを体験するときに「ジュース飲もうね」と声をかけてもらうことで、「ジュース」「飲む」などを耳に聞き、ことばとして覚え、「わかることば」が増えていきます。

「ことがらがわかる」ことと感覚のつながり

「りんご」と聞いてどんなころを思い浮かべますか?「赤くて、甘い」「丸くてつるつるしている」…これらのイメージは、色んな種類の感覚の情報からできています。

「ことがらがわかる」ためには、それまでに何回も見たり、食べたり、という経験の中で、いろんな感覚の情報を統合することが大切です。

例えば、目の前にリンゴがある時、「赤い」「丸い」ものが見えているでしょう。(視覚)、手に取ってみると、つるつるしていて(触覚)、固くて少し重みがあります(固有受容覚)、鼻を近づけると甘い匂いがします(嗅覚)、かじってみると、サクっと音がして(聴覚)、甘酸っぱい味がします(味覚)。

その時に、「りんごおいしいね」と声をかけてもらいます。

そのような感覚情報を統合する経験を重ねていくことで、「赤くてつるつるしていて、甘い匂いがするもの」を見た時に「これはりんごだ」と思うでしょう。

または、「りんご」という言葉(聴覚)を聞いた時に、「赤くて丸くて、甘酸っぱいもの(視覚、味覚)」とイメージすることができるようになります。すなわち「りんご」の概念が形成されるのです。

概念形成されると、色や形、素材が変わっても「りんご」であると認識できるようになります。

「文章を話す力」と「行動・運動を順序よく組み立てる力」のつながり

文章を話すためには、論理的に思考することが必要です。

論理的思考や、行動や運動を順序よく組み立てていく能力に大きく関わるのは脳の前頭葉です。

行動や運動の順序建ても論理的思考も同じ処理(こうして、こうして、こうすれば、こうなる)です。

すなわち、行動や運動を順序よく組み立てていく力を発達させることと、論理的思考とは関連がある可能性があります。

(例)

  • 上まで行くにはここを通って…あっ、お友達がいるから横を通っていこうかな。こっちの方が近いや!
  • 全部入るかな。まずはお弁当を入れて…上にお着替えを入れて…そうだ、後でタオルを取りにいかなくっちゃ!タオルも入りそうだぞ…

最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

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