問題行動を望ましい行動へーABA療育
りんが自閉症のため、色々なセミナーに行ってきました。
今回はABA(応用行動分析学)のセミナーに行って勉強なったことを紹介してみたいと思います。
ABAとは?
ABAとはApplied behavior analysis(応用行動分析学) の略語です。
行動の前後を操作することにより行動を増やしたり減らしたり出来るという原理を利用し、自閉症の早期療育に使用されています。ABAを使用して言葉や身辺自立など様々なスキルを教えることができ、特に発達障害のお子さんへの効果が高いとの研究結果が数多く報告されています。
アメリカでは自閉症児の療育として保険適応されているほど評価されており、西欧先進国では標準治療として確立されています。また研究も盛んに行われており、ABAの効果は科学的に証明されています。
問題行動が望ましい行動へ
考えてみてください
- 「〇〇してください」と指示をしても、言うことを聞いてくれないとき、よくありますよね。
普段、そのような原因は何であると考えていますか?そのような状況を思い出して、色々な「原因でありそうなこと」を考えてみてください。
自立的な行動を促すために
A 行動のきっかけ | B 行動 | C 行動の結果 |
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行動が起こりやすくなる時、行動起こりにくくなる時
- 人の行動に影響及ぼす事柄はたくさんありますが…
- 重要なものの1つは「過去の経験」です。
もう少し、具体的に言えば…
・「〇〇をしたら、□□になった」という過去の経験が、今の行動に影響するということです。
(例)勉したら、褒められた→「よし!また頑張ろうかな♪
スピード違反したら、捕まった→「もう絶対スピード違反はやめよう」
言い換えれば…
- 「行動の後にどのような経験が伴うか」ということが「将来の、その行動の起こりやすさ」に影響するということです。
行動を変えるためには、行動の「後」が大事!
私たちは、相手の行動を変えるために、相手行動の「前」に色々なことを試みます。
- 「頑張りなさい」と励ましたり
- 「〇〇をしないといけない理由はね…」と言ったり
- 「□□を今やらないと、今に大変なことになるよ!」と脅したり
もちろん、それらは無意味ではありません。発達障害のある方とっては、指示をわかりやすく明確にしたり、スケジュールを示したりすることは有効なことです。
しかし、それと同じくらい、あるいは、それ以上に大切なのは、相手が何かをやった「後」に、どう対応するかということです。
行動が起こりやすくなるとき
行動が起こりやすくなるのは、行動の後、どのような経験が伴うときですか?
- 嬉しい結果が伴うとき
- 褒められるとき
- ご褒美がもらえるとき
- 快感ややりがいを感じるとき
- 嫌なことがなくなるとき
- 怒られなくなるとき
- 不快なことがなくなるとき
など
行動が起こりにくくなるとき
行動が起こりにくくなるのは、行動後、どのような経験が伴うときですか?
- 嫌な結果が伴うとき
- 怒られる
- 痛い思いをする
- 不快な状況になる
- 嬉しいことがなくなってしまうとき
- お気に入りものを取り上げられてしまう
- 遊びの時間を減らされる
- 期待していたことが起こらなかったとき
- 話しかけたのに無視された
- 自動販売機にお金をいれたのにジューシーがでない
- スイッチをいれたのにテレビがつかない
など
続く